初めて、配偶者の不倫を知ったというケースもあれば、何度も何度も配偶者が
不倫を繰り返しているというケースもあります。
妻が不倫をしていることを夫が知った場合には、夫はそれを許せず離婚に至る
ケースが多いのですが、妻が夫の不倫を知った場合には、夫の「もう不倫相手
とは分かれた。今後は二度と浮気はしない。」という言葉を信じて、許してしまう
ケースが多いようです。
あくまでも、当事務所に寄せられた相談者の声ではありますが、不倫は、どのよう
な事情があっても決して許されることではありませんが、誘惑に負けて過ちを犯して
しまう事も一度くらいはあるかもしれません。そのようなケースにおいて、夫が不倫を
していることを知ってしまい、許せない気持ちは当然あることと思いますが、一度だけ
信じてみようと心に決めて、夫婦関係を見つめ直し、再出発をしようと考えることは、
とても素晴らしいことだと思います。離婚が最善の方法だとは思いません。
夫も、妻の悲しむ姿に、そのときは本心から、「もう浮気はしない!」と誓ってくれている
ことでしょう。しかし、全ての方がそうだとは言いませんが、浮気を繰り返す方は、また
同じことを繰り返します。すぐにではなくとも、数年先、前の浮気のことを忘れたころに。
何故なら、男性には、一度許してくれたのなら、「また、今回も許してくれるだろう。」と
いう甘い考えがあるからなのです。「もう二度と浮気をしない!」という言葉を信じたい
ことと思いますが、口約束だけで、完全に信用してしまうのは非常に危険です。ここは、
誓約書などの書面として残しておくことが必要です。「夫婦の関係を書面で縛るなんて
したくない!」と思われるかもしれませんが、夫の本心を確かめる意味でも、作成して
おくべきです。また、このような書面を作成できるのは、不倫発覚時に夫が心から謝って
いる時だけなのです。時間が経ってから作成しようとしたら、気が変わり、そのような書面
の作成には応じてはもらえないことでしょう。もちろん、書面だけで人の心をで完全に縛る
ことはできません。しかし、少なくとも、口約束よりは不倫に対する抑止力が働きます。
このような書面の作成は、今後二度と不倫をしないという誓約の意味合いもありますが、
夫婦関係を改めて考え直すきっかけ作りにもなります。書面の内容を考えるのは、手間暇が
かかりますが、ここを面倒くさがってしまうと、後で後悔することになります。
では、どのような書面を作成すればよいのか
①念書・誓約書
これは、不倫をした夫が妻に差し出す書面です。夫のみが署名捺印します。
②宣誓認証
宣誓認証とは、簡単に言えば、公証人の面前で「もう二度と浮気はしない」と
誓うことです。誓いを立てた後に、公証人が宣誓供述書を作成してくれます。
③夫婦関係調整等に関する合意契約公正証書
最も効力をもつ書面です。万一、再度浮気をした場合に離婚届を提出し、離婚
成立を条件としてこの公正証書の 内容が実行されるようになっています。どの
書面を作成するかについては、ご自身が「何故、このような書面を作成したいのか」
その目的に合わせて、選ぶとよいでしょう。また、これらの書面には、浮気を抑制
する力はあっても、夫婦関係を修復する力はありませんので、これから二人でやり直すと
決めたのであれば、夫の過去の浮気を蒸し返して責めるようなことはせず信じることが
大切です。あとは、お互いが再び良きパートナーとして理解し合うことができれば、少しずつ
自然に元の夫婦に戻ることと思います。
離婚問題はセイワリサーチ 離婚相談 へ
その他の相談はセイワリサーチ 探偵・調査へ